なかなか戻れない

東映は、70周年という記念すべき年に、素晴らしい記念碑を立てたと思う。

あの映画はきっと映画に携わる人たちの心にずっと残る作品だ。

 

見るたびに信長に惹かれていくのは、演じているのが木村君だから?(笑)

信長が木村拓哉木村拓哉が信長かわからなくなっている。

とにかく、木村君の声で、体で体現される信長に心が持っていかれる。

木村君がこの年齢で信長を生きられたことは、奇跡なのか、巡り合うべくして巡り合った運命なのか。

この信長に出会えことは、ファンとしても最高の幸せだ。

もうずいぶん長くなったファン生活だけど、まだ最高を塗り替えてくれるうれしさ。

 

何度か映画を見て、最初は気が付かなかったけれど、オープニングの輿入れのシーンすごくいい。

そわそわと落ち着きなく姫の到着を待つ信長。その様子を苦々しい思いで見る家臣。

そこにいかにも武骨で強そうな貞家を先頭に威風堂々とやってくる輿入れの列。

三者三様の表情がこの婚姻の関係性を物語っている。

姫の表情はわからないけれど、輿の中で凛として前を見据える強いまなざしが容易に想像できる。

 

 

嫡男としての自覚はあっても、まだまだわっぱの信長と、父の野望をわがこととして生きているちょっと大人びた姫との力関係は歴然としている

この力関係が、「もうおぬしの出番はないのじゃ」に変わっていった時に、二人の胸にはどんな思いがあったのだろう。

同じ夢を見ていたはずなのに、夢の途中でお互いを見失っていく。

姫が去った後の信長には、敵を皆殺すか、自分が死ぬかという終わりが見えない戦いだけが残ったわけで、

いったい何のためにという問いが、とても胸に刺さる。

 

最終的には非業の死を迎える信長だけど、最後にただの男になれたのかなと思った。

自分の帰りを待ってくれる人がいる。帰らなければならない、その一心で見た夢から覚めた現実があまりに重いけれど、あれは二人にとって幸せな結末だったかもしれない。

本当に胸にずしんと深いものが残るラブストーリーだった。

 

教場の新たなキャストが発表されたり、ロンバケやラブジェネが配信されたりと、木村君の周りは新しい話題に事欠かない。

昨日、ちょっとロンバケを見たのだけれど、え?私の中で殿が瀬名をこえた?

なかなか戦国時代から帰ってこられない(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

映画を見た帰り、ファンになりたてのころ、一度でいいから木村拓哉という人を見てみたいと思っていたころの感情を思いだした。

え~⁉まさかね あのころの気持ちと同じ?