カンヌ映画祭

カンヌ映画祭の様子をTVでみた。華やかな衣装でレッドカーペットを歩く世界のスターたち
一年前あそこに木村君がいたんだなと感慨深かった。

無限の住人は、アウトオブコンペティション部門での招待上映だった
コンペティション部門での参加ではないことが、まるで恥ずかしいことのように言われたけれど、
あくまでも「招待されて」上映された映画だということを忘れないでほしいと思う

そして2300もの客席を満席にし、スタンディングオベーションを受けた事実。
このとてもシンプルな事実も、背の高さだ、エスコートの仕方だののくだらない中傷の声にかき消されてしまった。

エスコートに、いちゃもんをつけた大学教授、絶対忘れないから。あの軽はずみな発言がどれだけの悪意を引き寄せたか。
あれは、あの場に最もふさわしいやり方だったのは、見ていたものなら知っている
一部分だけを見て、したり顔でエスコートなんて時代錯誤も甚だしい言葉を出すことが、すごくみっともない(エスコートには少なからず、男性の自己満足が含まれていると思っている)

ああ、いけない、いけない、また怒りが込み上げてきた。

あの時、日本で四方八方から矢が飛んできて、傷だらけだった木村君の目がうるんでいたのが胸が痛かった
自分の国の俳優が、遠い世界に出て喝さいを浴びていることを素直に喜べない日本のエンタメ界って、何だろう。
あの一年何もかも不信感だらけだったけれど、信じた自分がばかだったと思うことで納得した(笑)
魑魅魍魎が跋扈する世界というやつを垣間見た気分。

そんな中でも、きちんと木村君に寄り添ってくれた人を、やっぱり絶対忘れない。

信じられないものをたくさん見たけれど、木村君の確かな歩みが、世界への一歩につながったと思えるカンヌ映画祭だった