無限の住人本編

メイキングを見ていたら、本編が見たくてたまらなくなった。
やっぱり見入ってしまう。
大画面もいいけれど、TVの画面で見ると、顔のアップになったりすると、ちょうどリアルな大きさに近いせいか、表情が真に迫って見える
かえって、人物のこころの動きを、よりリアルに感じることができるように思えた。
川で手を洗いながら町を見る表情、
町を人質に取られて、町の命を奪われてからの感情が爆発していく様子
凶から奪い返した剣を、凜に渡してから、うるせぇ!と足早に去っていくまでの一連の感情の動き、
映画で見るよりずっと、細かくよくわかる。
どこかの映画評に、万次の表情をタペストリーになぞらえたものがあったけど
本当に複雑に繊細にかわる表情。
あまりに見慣れていて、特別のことと思わなかったけど、これが木村君の演技の特徴だなと思った。

繊細な表情で、皆を魅了したのは瀬名君。
マンションから出ていく南を見送る表情。涼子ちゃんに好きな人がいると言われたときの表情。
忘れられないシーンがいくつもある。
華麗なる一族で、父親と対峙した鉄平の、絶望していくさまも忘れられない
空を見上げた鉄平の目から、光が失われていく、奇跡のような演技だった。
様々な感情を、繊細に、表情で、たたずまいで、表すことができるすばらしい役者だとおもう。
何をやってもは、きちんと見てない人に限っていうのかもしれない

無限の住人の一番の見どころはその激しいアクションシーンにあることは間違いないけれど、
それを、ただの人きり映画に終わらせなかったのは、万次の複雑な人物像によるところがおおきかったのではないかと思った。

万次を見事に演じ切った木村君が本当に誇らしい