久しぶりに見てきた

これが最後になりそうな検察側の罪人を見てきた

久しぶりなので、最初に見た時と同じ感覚。
やっぱり音が魅力的だと思った
二胡の音と、最上の声が心地よくて頭から離れない。
考えてみると、俳優さんの声が魅力的な映画だなと思った

それと改めて沖野の取り調べシーンが素晴らしいと思った。
あれだけの罵声を滑舌よく、早口でまくし立てるナリ君はやっぱり只者じゃない。
やっぱりエンターテインメントの世界の人だからかな。セリフがリズミカルで、緩急が見事だった。
何より声量に感心した。彼も伊達に嵐をやってない(笑)

それと、もう言うまでもないけど、物語の?を吹っ飛ばすほどの最上の魅力。
丹野の死を知ってからの感情の変化、動揺、無力感、悲しみ、そこから怒りに変わる過程が目つきだけでわかる
いわば権力に押しつぶされた丹野の無念の死。同じように無念の死を遂げた由季への思いが重なって、抑えていたものがはじけてしまったのだろう
最上検事は自分のストーリーに固執する罪人へと転げ落ちていく

とはいえ、そこからの最上の魅力的なこと。
ダークサイドに落ちていく男と、それを待っていたかのように、当然のごとく迎え入れる男
チンドウィンでのやり取りは、男女の色っぽいシーンよりぞくぞくする程セクシーだ。
諏訪部の後ろについて歩く姿が、新参者の悪のようで妙に初々しくて、これから始まるだろう。新しいストーリーにワクワクしてしまう
ここから、一線を越えた一夜をあけての何食わぬ顔をして捜査に戻りるまでのストーリーが好きでたまらない
一線を超えるまでのためらいや迷い、恐怖におびえる最上は次の日にはもういない
そのことに後悔も恐れもないように見える最上は、最初から諏訪部と同じ世界の人だったのだと思ってしまう。

俺たちの仕事は、これっぽっちの慢心で人ひとりの命を奪えるんだ!といった久利生検事
自らの信じる正義を貫くためにストーリーに固執し、人ひとりの命をないがしろにした最上検事
最上はぞくぞくする程魅力的だけど、時々久利生さんが懐かしくなる(笑)