さんタクの前に

シネマスクエアのインタビューについて
いっぺんに雑誌が出るとどうしても、読み方が大雑把になってしまうけれど、さっきもう一度読み返したシネマスクエアの一文にハッとさせられた。
今までのインタビューでも、作品のオファーについて、自分のために引き受けることはないという言葉は何度か見た覚えはあるけれど、そのことについてさらに細かく話している言葉に、木村拓哉の「求められてなんぼ」の覚悟がにじみ出ていて、ますますすごいと思った。

彼は自分の仕事を「マイクを渡されていきなり歌うようなもの」だと言い、どんなものが来てもそれにこたえられる自分でいたいという
そして、受けると決めたらどんな作品でもやり遂げると。

全身全霊で臨んだ結果がどんなものであれその結果の責任は自分にあるという覚悟が
「一つの作品でその人の人生が大きく変化したり、揺らいだり、前進したり、躓いたりすることもあると思う」という言葉から伝わってくる
いくら全身全霊で臨んだとしても、その評価は他者がするもの。いつも良い評価になるとは限らないのだ。
そのことで自分の人生が揺らいだり、つまずいたりすることだってあるという事を分かったうえでの全身全霊に、なんだかすごいものを見てしまった気がする。

彼の作品について、いろいろな人がいろいろな評価をする。
中には、唯貶めたいがためだけの記事もあるけれど、そういうものは論外として、
きちんと作品を見、そのうえでの評価なら、どんな厳しい批評でも甘んじて受けると思う
そこはプロ、一生懸命やったなんていうことは言い訳にはならない。
プロは、全身全霊でやってやっとスタートラインに立てる。そういう厳しさが本当に好きだ。

さんタクの感想を書こうとしたのに、読み返したシネマスクエアで止まってしまった(笑)