乗り越えて今がある。

グループ末期は、まさに夢の国崩壊だった(笑)

今までニコニコ顔でキラキラしていたぬいぐるみの背中のファスナーがあいて、不貞腐れた顔が見えたくらいの衝撃だったな。

あくまで私はですが(笑)

そこは最後まで夢を見させてくれ!と切実な思いだった。

夢の国は崩壊して、みんなぬいぐるみを脱いで、去っていったんじゃないの?

あの場所が恋しくて、まだ終わっていないと、カーテンがもう一度開くのを待っている人をたくさん作ってしまったのは、きちんとTHE ENDを出さなかったせい。

あるいは、違う場所でもう一度カーテンが開くかのように、思わせる人たちがいたせい。

私は、あの一連の騒動の中で、必死で舞台を成立させようとがんばっていた人が、きちんと終わりをつげ、アイドルを脱ぎ捨て、一人の俳優として歩きだしたのをこの目で見てきた。

過去の栄光にすがることなく、むしろずたずたに傷ついて、マイナスからのスタートだった。

 

アイドルとして夢を見させてくれていたことを、ぬいぐるみを着ていたと例えるなら、彼は最後までファスナーをあけなかったと思っている。

その時々をきちんと始末をつけ、前に進んできて今がある。

そんな彼が、かつての仲間(この言葉が当てはまるかどうかわからないけど)と合流を望んでいるなんて、到底私には思えない。

 

目じりのしわに歩んできた歴史を堂々と刻み、46歳妻子ありの男性として立っている彼を、ファンとして誇りに思っている。